
27/08/2025
こんにちは!
王子ペットクリニックです。
先日椎間板ヘルニアに対するPLDDを実施しました。
PLDDとは「経皮的レーザー椎間板減圧術(Percutaneous Laser Disc Decompression)」のことで、椎間板ヘルニア治療の一つです。ヘルニアの膨らんだ髄核にレーザーを照射し、蒸発・減圧させることで神経の圧迫を軽減し、症状を改善させる治療法です。主にヒトで行われており、ワンちゃん猫ちゃんにも短時間の全身麻酔で実施出来る低侵襲治療です。
針を刺すだけなので傷口も小さく、身体への負担が少ないことが特徴で日帰りも可能です。
本症例は11歳去勢雄のMIX犬で両後肢の跛行(歩くことは可能ではあるが、震えたり、排泄時に力めない。)を主訴にご来院されました。ヘルニアを疑いステロイドの内服を開始しましたが改善が認められずMRI撮影を実施しました。その結果、第3-4頸椎、第1-2腰椎、第2-3腰椎、第12-13胸椎に椎間板ヘルニアを認めPLDDを実施しました。動画は一週間後の様子です。CPの低下は依然として認められるものの、自力での排泄や散歩が可能になりました。この後1~3ヶ月かけて改善するか経過を診ていきます。
胸腰椎椎間板ヘルニアは片側椎弓切除術など大きな手術が必要になる場合もありますが、重症度次第ではPLDDで十分効果がある症例も沢山おります。ご不明な点がございましたらご連絡ください。