08/12/2025
漢方で体を整えていくと、さまざまな変化が見られます。その代表として、毛のツヤや白髪の改善です。
この子の場合は、良い写真が無くて1年以上の経過のようになっていますが、もっと早い段階で、白髪の改善はしてきました。
陰になって濃く見えるようにも思われるかも知れませんが、同じ部屋で同じ角度で撮っており、診察台の色もほぼ同じなので、そのまま比較していただいて良いと思います。
毛のツヤなんて…と思われるかと思いますが、逆に、血液の数値やレントゲンの画像は?
東洋医学と西洋医学は、診断するための材料が違うだけなのです。
東洋医学の診断をする際には、これらの事をていねいに観察し、聞き取り、におったり、触ったりして情報を得ます。四診と言います。
肉球のガサガサ、爪の割れやすさ、白髪や毛のツヤの悪さは、気持ちの状態、食欲や喉渇き、体力や声の大きさ、暑がり寒がりなど。西洋医学の数値や画像の異常に相当します。
ですから、毛艶は体調不良では無いと言えないのが、東洋医学的な考え方。これだけ変化があるという事の意味を、感じていただけるとうれしいです。
西洋医学で、「自覚症状の無い病気で、数値が改善した」という事が治療の成果であるのと同じように、東洋医学的な角度での評価は「検査しても何も無いが、頭が痛いとか、食欲がわかないとか、モヤモヤするとか」これらは、不定愁訴と言います。こういった状態は西洋医学では根本的な治療出来ませんが、東洋医学では得意とする部分なのです。
未病先防。
ハッキリとした病気の前に出てくるこれらの状態をいち早くとらえて、養生する事により病気発生を防ぐ考え方です。
獣医療に東洋医学を取り入れると、やれる事の幅が広がって楽しいです。
漢方を飲むだけで無く、わが子のためにできる事はいっぱいあるんです。
当院では季節に応じて対応する大切さを、開院当初から伝え続けております。
一緒に楽しく予防していきましょう💕