
29/07/2022
〜養豚事業終了のお知らせ〜
この度おおわに自然村の養豚事業を終了することになりました。
理由としては様々な要因がありますが
・食品残渣の減少
飼料の原料となる食品残渣を全て自社で集め、自社加工してますが、
食品残渣(食品製造ロス、廃棄など)が世界的な取り組みにより、この一年でものすごく減っていきました。2年前回収時の1/4以下です。
・生産頭数の減少、品質低下
今までは大量にあった原料から豚にあったものを厳選して作れました。
しかし、原料が少な過ぎる為そのまま作るしか出来ません。
それでも飼料が足りず、本来年間120頭生産してましたが年間30頭〜40頭が限度となりました。
更に飼料の質が落ちた為、肉質も当然落ちました。
・屠畜場(とちくじょう)の閉鎖
津軽地方に唯一ある屠畜場(お肉にしてくれる所)の閉鎖が決定され、三沢か十和田まで行かなければなりません。
そうなると輸送経費が膨らみ、トラックと保冷車の大型化、人をもう一人増やすなどコストが莫大に膨れ上がります。
もともと懸念されていた事でしたが、この事案だけでも死活問題として考えていました。
・放牧の規制
猿、ニホンジカ、イノシシは今まで居ませんでした。北上が止まらず危険因子が多過ぎる為諦めるしかありませんでした。
以上の事により継続が困難として、やむなく終了する事になりました。
生産頭数が減り、価格を上げる、配合飼料を混ぜるなどの対応策など考えましたが、肉質が落ちてとても自信をもって出せるものではないと思いました。
個人的な話ですが...
肉質や味が落ちたのはかなりショックで、養豚を始めてから肉質や味をいかに上げていくかを考えていました。
自分の中での100点の豚肉を早く作りたいといろんな事を試してを繰り返して少しずつですが、いい豚肉が出来てきてお客様も少しずつ増え、豚舎を作り直してこれから頭数増やしもっと売ろうとした矢先でした。
世界的な取り組みにより原料が減っていく事は予測はしていましたが、それを遥かに上回りました。
本来なら食品残渣は「燃えるゴミ」として処理場で焼却処分されます。
それが減ったということは地球的には大変素晴らしい事だと思います。
ゴミは無くなる事はありませんが、減らす事は出来ます。
各家庭、事業所が減らす取り組み、それでも出たものはリサイクルでなるべく燃やさない。
これからはそんな事を考えて行きたいと思います。
長くなりましたが、
おおわに自然村レトロポークを今までお付き合い、ご愛顧頂き本当に感謝しております。
15年間という期間ですが私自身色々な経験を積ませてもらいました。
全て皆様のお陰でございます。感謝しかありません。
豚肉はありませんが、これからもお付き合いの程よろしくお願い致します。
ありがとうございました。
PS:生ハム部門は継続ですよ!生ハムは青森県産の豚肉で作って行きます!!