07/12/2022
こんにちは! くじら獣医です。 今回は見た目で飼い主さんでも分かる病気のご紹介です。 この症例は1ヶ月前から目頭のところに 赤い塊ができてしまった子です。 眼の中の瞬膜(第三眼瞼)と呼ばれる犬・猫にある 特殊な部分に塊があります。 血の涙が出てしまっているということで 心配して来院されました。 紹介元の先生のところでは細胞の検査を送っていて 炎症疑いとのことでした。 炎症も可能性がありますが、 わんちゃんの年齢や塊の大きくなるスピードから 腫瘍も考えなければいけません。 瞬膜にはまれですが、腫瘍ができることがあります。 特に怖いのは悪性腫瘍です。 今回のこの子も見た目が血管肉腫という悪性腫瘍と 類似しているので慎重な判断が必要でした。 ただ、血管肉腫と類似した腫瘍に血管腫というものもあり、 こちらは良性腫瘍です。 良性か悪性かは取ってみないとわからないので、 飼い主さんと慎重に話し合いました。 幸い瞬膜の裏側にまで腫瘍が進行していないようで、 良性であれば瞬膜の表側の一部を切り取るだけで 瞬膜の形を変えずに済みそうでした。 一部を切り取るだけであれば瞬膜にある 涙を分泌する「瞬膜線」を切り取らずに済みます。 悪性を疑う場合には瞬膜線も含めて全部を切り取ります。 腫瘍は取りきれますが、術後に涙の分泌が減ってしまう ドライアイなどの合併症のリスクがありました。 飼い主さんと相談した結果、 万が一悪性腫瘍だった場合のことも考え、 瞬膜全体の切除を行うことにしました。 <術前> <術後> 瞬膜を中にある軟骨・瞬膜線を含めて切り取りました。 そのままだと中の脂肪が出てきてしまうので 細い溶ける糸で縫合しました。 切除した瞬膜 手術後、切除した塊を病理検査に送りました。 結果は結膜血管腫、良性の腫瘍でした。 切除後の経過観察 現在のところ見た目にも問題なく、 飼い主さんの心配していた出血も無くなりました。 再発の経過観察は必要ですが、 病理検査の結果が良性でしたので、 基本的には心配いらないと思います。 瞬膜にできる腫瘍は珍しいですが、 飼い主さんが自分で見つけやすい腫瘍でもあるので、 早い段階で見つかることが多い腫瘍ですね。 ※本ブログは飼い主さん向けに素人でもわかりやすいように 言葉を噛み砕いて記載しております。 医学的に若干言葉遣いがおかしい部分があるとは 思いますが、目をつぶっていただけると幸いです。 おかしな部分があったりわからないことがあれば コメント欄でご指摘いただけるとすごく嬉しいです。
こんにちは! くじら獣医です。 今回は見た目で飼い主さんでも分かる病気のご紹介です。 この症例は